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224 JOURNAL Vol.88 – 「茶びらき」で美味しいお茶が心をひらく

昨年の嬉野視察で、ぜひ立ち寄りたかったのが、和多屋別荘内にある「三服(さんぷく)」だ。

読書とお茶を愉しめる書店として2021年にオープンしたこの施設で茶葉販売をする嬉野の茶農家・副島園の茶寮カウンターでは、
224porcelainの辻さんが、嬉野の茶農家とともに共同開発した急須「茶びらき」で淹れたお茶を楽しむことができる。

「茶びらき」は、高さ7cmほどの平たく口径が広い形状で、一般的な急須のような蓋がないのが特徴。

開発に携わった茶師の松田二郎さんにお話を伺うと、

「蓋がないので茶葉の動きや開きを確認しやすいところが気に入っています。
平たくて底面積が広いので、茶葉が重なりにくく、回して揺らす動作もスムーズ。濃さも均一になりますよ。
蓋はありませんが、返しがついているので、揺らしてもこぼれないし、
どんなお茶も美味しく淹れられる実用的なカタチでおすすめです」

茶寮カウンターでは、専門のスタッフが説明しながら淹れてくれるので
自宅でも再現できる美味しいお茶の淹れ方を教わったり、
コミュニケーションできるのも旅の思い出になるだろう。

私も、東京への帰路、佐賀空港に向かうタクシーを待つ束の間、
一煎目、二煎目と変わる味わいを楽しみ、贅沢な時間を過ごすことができた。

「ひらく」をテーマに開発された急須「茶びらき」が茶葉を開き、
美味しいお茶が、人と人の心を開く。

嬉野の地で、そんな美味しく楽しい時間が広がっていくのを感じた。

写真・文:ハマノユリコ

 

「茶びらき」の商品詳細は、プロジェクトページでご覧いただけます。
https://www.224porcelain.com/projects/chabiraki/

 

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