
肥前吉田焼と嬉野温泉。
豊かな地域資源をベースに、地域に根ざしたローカルレストランを目指し、
2021年4月にオープンする「SHINZO」。
嬉野の老舗旅館・和多屋別荘が運営するそのレストランのためにオリジナル食器の開発が進んでいる。
担当するシェフ・橋口聖さんが1mm単位でこだわったサイズや形状、色や表情に至るまで、
見事に表現しカタチにしたのは、224porcelainの作り手である辻諭さん。
全11種類の器はどれもシンプルで、業務用としてはもちろん、家庭でも使いやすいデザインだ。
深さやリムの幅が異なるラウンドプレートを中心に、楕円皿、スープ皿、カレー皿、グラタン皿、小鉢などが揃う。
真っ白ではなく優しいクリーム色の釉薬に硝子粉を混ぜることで、
ゆず肌のような表情と暖かみを感じさせる仕上がりだ。
レストランでは、橋口シェフによるスパニッシュイタリアンのアラカルトが楽しめるという。
ぜひお店で、器とのマリアージュを体験してみたい。
コロナ禍の2020年に立ち上がったプロジェクトということもあり、
「嬉野の観光および大地に血を送り続ける場所でありたい」との願いを込め
「SHINZO」と名付けられたレストランは、2021年4月18日オープン予定。
盛り付けの楽しさを引き出してくれるSHINZOオリジナルの器たちは、
レストランで購入することもできるそうだ。
食べて、使って、産地に貢献できるその循環もまた嬉しい。
地域が活性化し、集う人たちが元気になる。
ここから生まれるたくさんの笑顔から、嬉野の未来が広がっていきますように。
文:ハマノユリコ