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224 JOURNAL Vol.118 – 2025年度グッドデザイン賞 特別賞「グッドフォーカス賞」受賞!精成舎ブランド「uzra うづら」

2024年の発表以来、何かと話題になっている「精成舎」ブランド。

今度はグッドデザイン賞受賞のニュースが発表となりました!

グッドデザイン賞とは、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動で、
受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの証として広く認知されています。

2025年度は5,225件の審査対象の中から、1,619件がグッドデザイン賞を受賞。
その中からさらに「グッドデザイン・ベスト100」が選出されました。

224が代表を務める精成舎ブランドの「uzra うづら」は、このベスト100に選ばれただけでなく、
中小企業を対象に、高度な技術や技能によって実現された、特に優れたデザインとして選定される
特別賞「グッドフォーカス賞 [技術・伝承デザイン]」を受賞!

環境配慮型の新素材「晟土(せいど)」を用い、不良とされがちな鉄粉もあえて意匠として取り入れることで高い良品率を実現している点や、
安積伸さんによる実用性を兼ね備えたデザインの美しさ、産地全体で磁器産業の未来を考えようとする姿勢についても評価をいただいての受賞となっています。

2025年度グッドデザイン賞
審査委員による評価コメント(引用元

陶磁器産業は高温焼成や資源消費により環境負荷が大きいとされるが、本製品は釉薬を必要としない新素材「晟土」を用い、鉄粉による斑点を意匠として受け入れることで、工程や製造ロスを削減し、CO₂排出量を従来比で約40%抑えた点が革新的である。
通常は不良とされる要素をあえて素材段階から肯定し、良品率99%を実現したことも大きな成果といえる。
器の静かで凛とした佇まいには、この製法ならではの偶発的な表情が感じられ、暮らしに自然と馴染む実用性と美しさを両立している。さらに吉田焼の他窯元への展開を視野に入れ、環境に配慮したものづくりを産地全体に広げようとする姿勢も、未来への大きな可能性を示しており高く評価できる。

受賞の発表を受け、224代表・辻諭さんは

「新たな磁器産業の未来がまるで卵から孵化するように、世界へ飛び立ってほしいという願いを込めて『uzra うづら』と名付けました。
今後はこの陶土を弊社だけでなく、吉田焼の他の窯元でも製造できるように仕組み作りに取り掛かっています。
設備の問題やバリューコントロールなど、まだまだ課題はありますが、吉田焼の新たなアイデンティティとなるよう、大事に育てたいと思っています」と表明。

2025年4月に今年度のエントリーが開始されたグッドデザイン賞は、
7月に一次審査通過の通知、8月に二次審査のプレゼンテーション、9月に内定と
長期にわたる厳正なる審査を経て10月15日に受賞内容を公開。

受賞作品がすべてご覧いただけるグッドデザイン賞受賞展「GOOD DESIGN EXHIBITION 2025」は
2025年11月1日から5日まで、東京・六本木の東京ミッドタウン会場での開催です。

特別賞を受賞した精成舎ブランド「uzra うづら」もご覧いただけますので、東京近郊の方はぜひ足をお運びください。

文:ハマノユリコ


2025年度グッドデザイン賞 特別賞 グッドフォーカス賞 [技術・伝承デザイン]
精成舎 うづらシリーズ
https://www.g-mark.org/gallery/winners/33130


 

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