224 Journal

224 JOURNAL Vol.9 – 吉田焼産地がひとつになった熱い一日 –

 

まだまだ暑さが残る8月最後の金曜日、224porcelainの生産を担う辻与製陶所(与山窯)に、たくさんの人が訪れていた。
吉田焼の産地で初の試みとなる「肥前吉田焼デザインコンペティション」の関連イベントとして開催された、産地見学会の参加者たちだ。

辻与製陶所が見学コースに組み込まれた1回目の見学会には定員を上回る25名近くが参加。
2回目の別コースを含めると総勢約50名が吉田の地を訪れた。
東京、大阪、北海道に鹿児島など、遠方からの参加者も多かったようだ。

辻与製陶所では、染め付けと転写の工程を見学してもらった。
あいにく224porcelainとは別の商品を製作中ではあったが、ものづくりの現場感を肌で感じてもらえたことと思う。
「普段通りの工房を見てもらっただけだけど、楽しんでもらえたかなあ?」と心配顔の辻さん。
皆さん、身を乗り出して熱心に見入っていたので、きっと大丈夫!

 

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途中から224porcelainの立ち上げメンバーであるデザイナーの馬渕晃さんと五島史士さんも駆けつけ、産地見学会に合流。
この時期はいつも吉田に来訪し、辻さんも交え商品開発のための夏合宿を行うのだが、「今年はこれが夏合宿の代わりになってしまいました」。
辻与以外の窯元を見学する機会を得たお二人は、興味津々で吉田の皿屋巡りを楽しんだようだ。

馬渕さん、五島さんは夕方からも大活躍。
嬉野の224saryoに場所を移し、吉田焼での開発経験があるデザイナーとしてトークショーに登壇いただいた。

「二人は、吉田のためにと嫌な顔一つせず積極的に手伝ってくれる。
産地にとって、デザイナーと作り手という関係を超えた大切なパートナー」と改めて信頼を強めた辻さん。

今回開催される「肥前吉田焼デザインコンペティション」を通じて、
そんなパートナーとの出会いが産地にもたらされるかもしれないと思うとワクワクする。

交流会では参加者や窯元の皆さんと大いに語り合い、最後は辻さん、馬渕さん、五島さん、男3人での反省会?が夜更けまで続く。

そんな熱い夏の一日だった。


●肥前吉田焼デザインコンペティション 概要詳細はこちら
参加申込み期限:9月30日(金)
作品提出期限:10月31日(月)
窯元の様子や製造工程など詳細ムービーを公開中


 

写真・文:ハマノユリコ

 

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