224 Journal

224 JOURNAL Vol.73 – 変化を恐れず、ブレずに進む

 

2022年最初の224ジャーナルです。
今年も224porcelainの代表であり作り手の辻 諭さんにお話を伺いました。

コロナ禍による影響が長引く産地で、何を考え、どう過ごしてきたのか。
昨年の振り返りを、インタビュー形式でお届けします!

 

−− コロナ禍の中で過ごしてきた一年。
取り組んできたことや、心境の変化などがあれば教えてください。

コロナ禍の中で、同業者や取引先を含め、さまざまな業種の皆さんが、
経験したことがない大変な状況となっていることを感じました。
こんなに出張へ行かなかった年も初めてでした。
それでも、なんだかんだとずっと仕事に追われていたように思います。

嬉野の茶農家の皆さんと一緒に、新しい茶器を開発したり、
いつもお世話になっている日本香堂さんの新しいフレグランスブランド「YOHAKU」の商品を手がけさせていただいたり。

BEAMS Planets(ビームス プラネッツ)監修によるHIZEN5のアクセサリープロジェクト続編として
HIZEN jewelry」もスタートしました。
昨年10月に東京の日本橋三越でポップアップショップが開催され、
現在はBEAMSのオンラインショップにて購入可能なので、よかったらご覧ください。

 

−− 状況が苦しい中でも、常に新しいことに挑戦し続けていらっしゃる印象です。
設備を整えたり、窯で働くスタッフも増えて、できることの幅が広がったというお話は
以前のジャーナルでも書きましたが、
次のステップとして何か考えていることはありますか?

大きなNC切削機を購入したり、3Dスキャナーや小型のレーザー加工機を購入したりと
新たな取り組みに向けてチャレンジしていますが、思うようにテストする時間が取れてないです。

規模も少しずつ大きくなってきたので、これまでのやり方や社内のシステムなど
変えないといけない時期にきていることも感じます。

ただ、やり方は変わったとしても
・ブレずにこのまま進んでいくこと
・柔軟に対応して変化を恐れないこと
このバランスをうまく保ちながら今後も挑戦していきたいと思っています。

 

−− 肥前吉田焼産地としての活動についても近況をお聞かせください。

2016年から取り組み始めた肥前吉田焼の改革プロジェクトは一旦ストップしている状況です。

厳しい状況の中であっても、これまで通り改革を進め、新しい取り組みを行うこともできたかもしれません。
そうすることで状況を打破できる場合もあり得るとは思います。

でも、さまざまな状況を鑑み「あえて何もしない」という選択を選びました。
これが正しいかどうかは誰もわからないと思います。

ただ、今年の秋には新幹線駅が開業するので、観光にきてくださるであろうたくさんの方に、
嬉野や肥前吉田焼のファンになってもらえるようしっかり準備したいと思います。

 

−− 2022年は、224porcelainを立ち上げて10年という節目の年になりますね!

2012年にブランドを立ち上げたので、今年は224porcelainも10周年です。
長いようで早かったなと思います。
夏頃には10周年のイベントもしたいので、今いろいろと考えているところです!

この2年はコロナの影響もあり、嬉野への集客の面では厳しい時期が続いていますが、
一人でも多くの人に224porcelainの商品を使ってもらえるように今後も努力したいと思います。

 

聞き手・文:ハマノユリコ

写真:BEAMS Planets「HIZEN jewelry」より

 

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