224 Journal

224 JOURNAL Vol.7 – やきものがライフワーク。辻さんのとある一日 –

 

「朝7時に起床し、8時から仕事。
メールを確認して返信したら、窯での製作を始めます。
合間に、生地屋さん、型屋さんなど外注先との打ち合わせをこなし、
お昼は食べたり食べなかったり。
19~20時くらいに夕食をとったあとは、また窯に戻って仕事をします。
事務作業や図面を描いたりするのも夜ですね。
23~24時くらいに仕事を切り上げ、深夜1~2時の間に就寝するのが、
平均的な一日のスケジュールです」。

ここ数年、まともなお休みは一日もとれていないという多忙な辻さん。

しかしながら、やきもの以外で興味があることがほとんどないようで、
「ゴルフや釣りなどもしませんし、車もこだわりがありません。
お酒も呑まなくても全く平気です。映画もそんなに観ませんね。
こういうと、仕事ばかりのつまらない人生みたいじゃないですか?大丈夫かな?」と笑う。

その分、やきものへの想いは人一倍強く、
「20代の頃に漠然と、35歳までに吉田を代表する人間になって、
40歳までに世界中と取引ができるようになりたい、という想いがありました」。

今、36歳の辻さんは、その目標を達成できるよう、日々、自分を追い込んでいるようにもみえる。

 

 

224porcelainは、2014年から3年連続で、
フランス・パリで開催される国際見本市「Maison & Objet(メゾン・エ・オブジェ)」に出展した。

佐賀県が主催する有田焼創業400年事業の一環で、
Ken Okuyamaさんがプロデュースする「ARITA 400project」のメンバーとして参加したものだが、

「自分たちだけではとても出展できない舞台です。
今回プロジェクトに参加させてもらったことで、世界基準を知り、
世界での自分自身の立ち位置を知ることができました」と語る辻さん。

2016年4月には、「Hands on Design」のプロジェクトに参加してミラノデビューも果たした。
世界の舞台での手応えと課題を得て、今日もまた次の目標へと走り出している。


ARITA 400project「メゾン・エ・オブジェ」帰国展
会期:2016年7月1日(金)~18日(月)
会場:九州陶磁文化館


 

文:ハマノユリコ

 

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