224 Journal

224 JOURNAL Vol.2 – 224のヒミツ –

 

224porcelainの「224」は「ニーニーヨン」と読む。

「224」は「ツジヨ(辻与)」の語呂合わせに由来したもので、
与山窯(辻与製陶所)をルーツとする辻さんならではのネーミングだ。

2012年に肥前吉田焼の磁器ブランド「224porcelain」を立ち上げた辻諭さんは、
与山窯6代目辻賢嗣さんの長男として、幼い頃から吉田の焼きものと美しい山々に囲まれて過ごした。

実家である辻与製陶所の細工人(ろくろ師)のもとで修行したり、
有田の窯業大学校に通って技術や知識を習得し、ものづくりの現場に携わる中で、
「この肥前吉田焼を埋もれさせることなく、もっとたくさんの人に知ってほしい。
ここ(吉田)で焼きものをつくる意義を明確にしたい」という想いが大きくなっていったという。

 

yoshida_view

 

吉田地区とは、嬉野温泉で有名な佐賀県嬉野市界隈の呼び名だ。
そこで焼かれる焼きものを地元の人は肥前吉田焼という。

佐賀県には有田焼という誰もが知る磁器の産地があり、吉田焼の認知度はあまりにも低い。
有田焼同様、磁器の産地としての長い歴史と技術をもちながら、有田焼のような様式もない。

でも、「だからこそ自由なものづくりができる」。

そして生まれたのが肥前吉田焼の磁器ブランド「224porcelain」だ。

「磁器は、同じ素材で、同じ焼き方をしても、表現の幅がとても広い。
今はあえてブランドのイメージを限定せず、柔軟な姿勢で取り組みたい」と語る辻さん。

「吉田で焼きものをつくる意義」は、224ブランドを育てる中で少しずつ明確になるのかもしれない。

 

文:ハマノユリコ

 

カテゴリー:

224 journal 配信希望の方はこちら

Back Number

224ジャーナルバックナンバー一覧