224 Journal

224 JOURNAL Vol.18 – 手をかけて楽しむ caffe hat –

 

焼き網の上で炎に包まれる黒い物体。
224porcelainのイチオシ商品「caffe hat」の正式なお手入れの様子だ。

初めてこの丸焼きを見たときは、びっくりした。
そしてちょっぴり面倒くさそう、とも思った。(ごめんなさい)

しかしながら多くの方にご愛用いただいているcaffe hat。
その理由のひとつは、誰かに話したくなるストーリーにあるのかもしれない。

caffe hatは、多孔質性セラミックという特殊な土を、高度な職人技で薄いフィルター状に成形した商品で、ペーパー不要でそのままコーヒーをドリップできる優れものだ。

「まずは水道水をフィルターに通して飲み比べてみて」

愛用者から促され、勧められるままに試飲してみると、確かに味が変わるのがわかった。

「遠赤外線効果と、60ミクロンの小さな穴が水のカルキ臭や不純物を取り除いてくれるんです」

そんなうんちくを語ってプレゼントする姿が目に浮かぶ商品だ。

しかし何度か使うと、油分や粉がフィルターの目に詰まりドリップしにくくなってくる。
コーヒーフィルターの宿命だろう。

そうなったらメンテナンスのタイミング。
冒頭の写真のように、コンロの直火でフィルターを焼くのだという。

実際に私もお手入れ方法の動画をみて、チャレンジしてみた。
が、最初は上手に油分や粉を焼き飛ばすことができなくて、辻さんにお手入れのコツを聞いてみると、

「使用する豆やローストの違いで、豆自体の油分も異なりますし、豆の挽き方、ドリップの仕方なども人それぞれなので、
お手入れする頻度も焼き加減も変わってくるとは思うのですが、私の場合は、焼き網をひいたコンロで2~3分程度です。
慣れてくると、油分が焼失してるのがわかるようになってきますよ。
同じ面を長時間焼くと熱膨張の関係でヒビが入ることがあるので、トングで位置を変えながらできるだけ均等に焼いてくださいね」。

あ、確かに、慣れてきたら油分が焼き飛ぶ感じがわかる!
コツをつかんだら、だんだんcaffe hatを使うのが楽しみになってきた。
すると不思議なもので、「知ってる?丸焼きにしてお手入れするんだよ」と、得意げに誰かに話したくなった。

面倒に思える道具の手入れも、おいしいコーヒーを飲むための儀式のようなもの。
そんな時間を大切に思える人にこそ、ぜひcaffe hatを手に取ってみてほしい。

お手入れ方法の動画はこちら(youtube)

文:ハマノユリコ

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