224 Journal

224 JOURNAL Vol.13 – 毎日使いたくなる急須 –

 

最近いつ、家で日本茶を飲んだだろう?
そう思う人にぜひオススメしたいのが「sui」の急須。

私はこの急須を使うようになってから、お茶をのむ機会が格段に増えた。
これまで、日本茶を飲みたいなと思うことがあっても、
飲んだ後の茶葉の片付けや急須の手入れを想像すると面倒になってしまい、
なんとなくお茶を飲むことから遠ざかっていたように思う。
代わりにティーバッグで紅茶を飲んだり、コーヒーをいれて済ませたり。

和菓子やおせんべいに合わせて、やっぱり日本茶でしょう!という場面でも、
ちゃんとした急須ではなく、茶こしが取り外せるポットタイプを使ってしまう。

そもそも急須って純和風のものが多くて、
自分のライフスタイルに取り入れにくいと思う人も多いのでは?

224porcelainの辻さんが、「自分が欲しいと思う急須を作った」というsuiは、
開口部が広くて浅めのフォルム。
実際に使ってみると、手を入れて洗うのにも、茶葉を捨てるのにも使い勝手がいい。

急須のフタにも辻さんのこだわりが反映されていて、なんと本体の淵にひっかけることができる。
フタをひっくり返してテーブルに置く場合も、つまみの表面がフラットなので、傾いてテーブルを汚すことがない。

「湯気でフタについた水滴がたれるのがいやなんです。
フタが熱くなったときにもつまみに高さがあるので持ちやすいでしょ?」

辻さんいわく「ハレの日に使う茶器をイメージした」そうだが、
特別な日だけのためにしまっておくなんてもったいない。
個人的には毎日でもカジュアルに使ってほしい急須だ。

小さめなサイズも、一人暮らしや夫婦だけの生活にフィットしていると思う。
来客用の小さな茶器で二人分、自宅用の湯呑みなら一人で飲むのにちょうどいい容量だ。

昔ながらの一体型の茶こしにも注目してほしい。

「金網の茶こしを使った急須とは、お茶の味まで変わります。
磁器で茶こしを作るのはすごく難しいんですが、
茶こしの穴を開け続けて数十年というベテランの茶こし職人さんに作ってもらっています」と辻さん。

「毎日毎日、ひたすら茶こしの穴を開け続けるスペシャリストです。
後継者がいないので、吉田の茶こし職人はその人しか残っていないんですよ」と心配する。

ちょっとシビアな産地の現状。
やきものづくりは、たくさんの職人たちの分業で成り立っているんだなと改めて感じ、
急須を使いながら茶こし職人に想いをはせた。

文:ハマノユリコ

 

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